いよいよ今日

公演

第237回定期演奏会の練習の合間に、今回の指揮者田中信昭先生と、ピアニストの中嶋香さんもご一緒にお話をうかがいました。
聞き手はソプラノ好田真理、写真はテノール渡辺隆寛です。

■武満徹「風の馬」
信昭先生(以下 信):私が東混で「風の馬」をやるのはひさしぶりなので大変嬉しいですよ。今日のリハーサルも聴いていて素晴らしかった。私も本番を楽しみにしています。昔の東混と今の東混のメンバーは違うから前とは当然違った演奏になるだろうと思うけど、それが大変楽しみで。これはぜひ皆さんに聴いていただけたらなあと思っています。
好田(以下 好):はい。私たちも信昭先生の期待に応えられるよう頑張ります。
信:いい曲でしょ?
好:ええ、いい曲ですね。色気を要求されるというか、ハーモニーがすごく難しいのですが、やりがいがありますね。
信:それが昇華してとても素敵な音楽になっていますよね。皆さんよくやってらっしゃる。きっといい演奏になると思います。

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■平川加恵「青きスパーク」
信:平川さんの曲は歌ってみてどうですか?
好:この曲は歌人であった平川さんのおじいさま石原三郎さんの短歌に、お孫さんである平川さんが作曲されたんですよね。
渡辺:平川さんがリハーサルに来て下さった時に、作曲者でありながら聴くたびに発見があるとおっしゃっていて、その中で、大切な言葉の前には休符を入れていることに気づいたと。「休符にこそ色がついている」それを聞いてからああなるほどとしっくりくるようになりました。僕はすごくいい曲だと思います。

■ジョスカン・デ・プレについて
好:今回の定期演奏会のチラシのウラに先生方のプロフィール写真が載っていますが、ジョスカン・デ・プレは写真がないから肖像画がドンと載っていて(笑)
中嶋:あれはおもしろいよね。
好:先生はジョスカン・デ・プレはお好きなんですか?
信:ええ、好きですね。特にAve Mariaは最高に好きなんですよ。ジョスカン・デ・プレの時代より後のバッハ、ヘンデル以降の曲をやることは多いでしょうけど、それ以前をやることは少ないでしょう?
好:そうですね。
信:それをやっておかれるのはきっと役に立つと思うし。そんなこと言っても私は日本人だからちゃんとやれてるか分からないけど。でも好きなんですよ、とてもすばらしい曲だから。

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■間宮芳生「オンゴー・オーニ」
好:この曲の楽譜に載っていますけど、東混と信昭先生の指揮で演奏の初演をされているんですね。
中嶋:そうそう、志村泉さんのピアノで、1982年ですね。そのあと間宮先生と一緒に東混で録音もしてるんです。
信:間宮先生がピアノを弾いてくれたんですよ。
好:オンゴー・オーニを間宮先生のピアノで?
信:うん、すばらしいピアノ。
好:間宮先生がコンポジションの素材となった民謡などを歌って聴かせてくださったことはありましたけれど、雰囲気が伝わってきてすごく素敵で。私は間宮先生のピアノは聴いたことないんです。
信:すばらしい名人だよ。
好:それはぜひ聴いてみたいですね。間宮先生はいつも粋にジーンズを履きこなしていらっしゃって。この4月にも水戸芸術館で間宮先生のコンポジション1番を歌わせていただきましたけれど、その時も間宮先生は背筋もすらっと立たれていて、かっこいいなと。
信:あの演奏会(4月4日水戸芸術館「間宮芳生の肖像」)もよかったよね。
好:私は入団して13年ほどなんですが、コンポジションは1番と5番の鳥獣戯画と今回の10番、16番と…やったことのない曲も多いので、他のコンポジションもやってみたいですね。

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そのあとも信昭先生の子どもの頃のお話など伺いましたが、それはまたの機会に。

いよいよ今日です!
東京混声合唱団 第237回定期演奏会
10月9日(金)19時開演
東京文化会館小ホール

ぜひご来場くださいませ♪

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