間をはさみ心に染み入る言葉かな

コンサート・マスターico_tokusan
バス 徳永祐一

 

第237回定期演奏会の4日前、
10月5日に「青きスパーク」の作曲者、平川加恵さんがリハーサルに立ち会ってくださいました。
我々の演奏を聴いた後、平川さんの口から
「ここぞという時、大切にしたい言葉の前に休符を使っている自分に気がついた」
という言葉が出てきたのです。

うんうんわかってますよ。
と心の中で応える私。

定期のリハーサルが始まってすぐ、指揮者の田中先生から
「どうですか?青きスパーク」と聞かれた時、
「バスパートソロ冒頭の休符がお洒落ですね。」と答えた。
前回投稿した ” 休符の虜 ” になっている私だから仕方がないのデス。

平川さんとのリハーサルを終えて、アップビート扱いの箇所を探してみると、
自分のパートだけで確か29箇所以上有った。
正確な数字でないのは、29まで数えて止めたから。

数えた時は正直、やりすぎ?
と思ったが、曲自体はとてもスムーズに流れます。
演奏を聴かれた方もそれほど意識されなかったのではないでしょうか。
甘いアップビートに乗って、言葉がじんわりと土に染み込む水のように
聴く人の心まで届く作用が働いたのかもしれませんね。

『タイムマシーンにおねがい』と『青きスパーク』
休符の置かれ方は同じなのに、これほど印象の変わる曲が出来上がるものかと感心させられました。
もちろん他の要素も大きいのですが、オモシロイものです。

あ、
今、もう一つ思い出しました。
ベートーヴェンの第九。
散々アウフタクトを使ってますが、
二重フーガ前 über Sternen muss er wohnen の歌い出しでは、
3拍子の1拍目に休符を置いていますね。
聴いていると1拍目に飛び出してしまう人がたまに居ます(涙)

そして最後に、
どうしてもここで言っておきたい歌い出し休符のお気に入りのうたがあります。

林 光 せんせい編曲の『お菓子と娘』(橋本國彦作曲)

日本抒情歌曲集第1巻をお持ちの方は(お持ちでない方も是非)覗いてみてください。
無伴奏だから尚よろし。

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