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三善晃さんへ 2013.12.12

【三善晃さんへ】

東京混声合唱団音楽監督・田中信昭さんより
三善晃さんへの追悼文が届きました。


三善晃さんへ

昨秋、三善晃さんが旅立たれました。
演奏を業とする私に計り知れない大きな影響を与えて下さった三善さんでした。

私は高校の頃に合唱を仲間と始めましたが、レパートリーはシューベルト、ブラームス、メンデルスゾーンなど。中学校の教師になって教えた合唱曲も同じ。芸大に入って習う曲も全部外国の曲。歌曲もイタリー歌曲、フランス歌曲、ドイツ歌曲、外国オペラアリアなどで、日本の歌に出会わない時代でした。
東京混声合唱団創立の時に、活動目標の一つとして「日本の合唱曲を創る」を決めました。
その後、半世紀経って私の指揮活動50周年の記念演奏会のために、三善晃さんは『蜜蜂と鯨たちに捧げる譚詩』を作曲して下さり、プログラムにも寄稿して下さいました。
「・・・妻や(もちろん)子供とのツキアイより長いことになる。でも、年数だけの話ではなかった。初演していただいた曲だけでも41作品ある。つまり、年数より多かった!・・・」(2001年12月2日「東京混声合唱団第182回定期演奏会」プログラムより)
そう!三善晃さんと私の―長い交友―が始まったのは1961年『トルスII』の初演からである。
混声合唱、ピアノ、打楽器、と当時開発されて間もなかったエレクトーンを使った、萩原朔太郎の詩『殺人事件』『見えない兇賊』の練習に、ヤマハホールで最初にお会いした時のフランス帰りのお河童頭風お姿が今も鮮明に脳裏に残っている。
この初演の演奏者はナント「ピアノ:高橋悠治、エレクトーン:三善晃、打楽器:熊谷弘、佐藤英彦、合唱:東混」でした!
初めて出遇った、三善晃さんの美しい音楽が醸す不思議な空間、のとりこになってしまった私は、臆面もなく三善さんの音楽を追いかけることになった。
1962年には『嫁ぐ娘に』(ABC朝日放送:委嘱)、1968年『五つの童画』(NHK)、1970年『王孫不帰』(法政大学アリオンコール)、1972年『オデコのこいつ』(ひばり児童合唱団)、1973年『五つの日本民謡』(東混)、1975年には『おてわんみそのうた』(ひばり)、『狐のうた』(東京荒川少年少女合唱隊)、『変化嘆詠』(東混)・・・・等々、こんなにも多彩な三善作品とともに私の音楽活動はありました。
東混のためばかりでなく、子供の合唱団、学生、社会人、又、地域の合唱団や町歌、校歌に至るまでほんとうに多くの合唱愛好家たちのために作品を創り続けておられたのです。
桐朋学園の学長、という大きな責務を信じられないほど長きに渡って務められ、どんなにか多忙を極めておられたに違いない三善さんは、いつお願いに上っても初めてお会いした時と同じ優しさでした。
心よりご冥福をお祈りしております。
田中信昭


なお、田中信昭と東京混声合唱団は、
2014年1月30日(木)14:00よりサントリーホールに於いて行われます
「三善晃先生お別れの会」にて「五つの童画」より3曲を献奏させていただきます。(中嶋香ピアノ)

また、2014年3月19日(水)19:00より東京文化会館小ホールに於いて開催の
東京混声合唱団第233回定期演奏会にて
田中信昭指揮、中嶋香ピアノにより「五つの童画」全曲を演奏いたします。
演奏会の詳細は以下をご覧くださいませ。
皆様のご来場をお待ちしております。

第233回定期演奏会

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