「骨」作曲の山口龍彦さんに聞いてみた!!

インタビュー

連休企画第2弾!!!

なんとなんと、

第30回朝日作曲賞受賞者、

山口龍彦さんに寄稿いただきました!

冒頭のお写真は、浜松市の楽器博物館を訪れた際のものだそうですよ♪

さて、今回書いていただいたテーマは大きく3つ!

山口さんの「コンクール」の思い出

…コンクールにまつわる演奏会ということで!

「骨」のような新曲への取り組み方

…0から音を生み出す方に聞きたい!

作曲を始めたい人にアドバイス

…家で歌えない時に、自分もやってみようかな?なんて思った方、いるかもしれません。

さて、気になるお答えは…!?



コンクールの思い出


大学時代に、2009年の東京都の合唱アンサンブルコンテスト(現在の「春こん。」に相当するイベント)に出演したことが、印象に残っています。
私は大学から合唱を始めたのですが、所属していた合唱サークルではコンクールに出場していなかったので、自分たちの実力について客観的に評価を受ける場が欲しいと常々感じていました。
そんな時に、とある友人から「有志メンバーを集めてアンサンブルコンテストに出場しないか」と声を掛けられ、二人で企画することにしました。
友人が事務手続きを行い、私が練習指導を行う、という役割分担でした。
サークル内の仲の良い先輩・後輩に声を掛け、総勢16名で出場することになりました。
当時流行していた作曲家Eric Whitacreの「With a Lily in Your Hand」「Go, Lovely Rose」という2曲を選び、1ヶ月間、計6回ほど練習しました。
3月上旬が本番だったのですが、2月~3月は合唱サークルのオフ期間でしたので、その間に練習した形です。
本番を終え、結果は銀賞(記録が残っていないのですが、確か約30団体中総合4位の成績)で、予想外に高評価だったので非常に満足しました。
自ら主体的にコンクールに取り組むことができ、とても良い思い出となりました。

新曲への取り組み方


あくまで個人的な考え方ではありますが、新曲初演にあたっては、堅実で模範的な演奏を心掛けることが重要だと思っています。
最近だと、初演時の演奏をYouTube等の動画投稿サイトで公開することもしばしばあるかと思います。
その時に、視聴者が手本にできるような模範的演奏ができていれば、演奏団体のアピールにも繋がるのではないでしょうか。

そのような演奏をするためには、練習の指導をする方にとっては、「事前に曲の完成形をどれだけ具体的にイメージできているか」が重要だと考えています。
楽曲がホールで演奏された際にどのような響きになるか、どのような演奏表現がなされるべきか、頭の中で音が明確にイメージできているような状態が理想的です。
練習時には、そのイメージに近づけるよう、演奏者に対して具体的に指示を出していく必要があります。

また、演奏する皆様につきましては、楽譜に書かれている内容と指導者からの指示を忠実に表現することが重要だと考えています。
特に新曲初演の場合、聴衆(観客や、動画の視聴者)が先入観を持たない状態で聴くことになるので、奇抜な演奏表現を行うよりも、基礎的な演奏能力が高い方が良い印象に残りやすいと思います。
そのため、普段から発声や読譜(ソルフェージュ)能力を鍛錬しておく必要があります。
あとは、新曲を演奏するという喜びを持って、生き生きと演奏することを心掛けると、聴衆に良い印象を与えることができるでしょう。

作曲を始めたい人にアドバイス


作曲の技術を学ぶことに関しては、市販されている作曲入門の本がたくさんあるので、それを買って勉強するのが最も効率的だと思います。
そのため、ここではそのような作曲技術を身につけているという前提で、合唱曲を作曲する初歩の段階で何をするのがいいか、という観点でお話させていただきたいです。
また、大学で作曲を専攻している訳ではなく、独学で作曲する、という前提でお話します。

私自身の経験に基づくものではありますが、合唱曲を趣味として作曲したいのであれば、以下のように進めていくのが一つの方法だと思います。

1.既存の合唱曲の研究
好きな合唱曲の楽譜を隅々まで眺めたり、ピアノで全パートを弾いたり、楽譜入力ソフトウェアで全パートを入力してみたり、色々な方法で研究してみましょう。
ソフトウェアに関しては、初歩の段階であまり費用を掛け過ぎるのには抵抗があると思いますので、楽譜入力には、無料で利用できるMuseScoreというソフトウェアを利用するのがおすすめです。
https://musescore.org/ja
操作方法に慣れるのにやや時間が掛かるかもしれませんが、大抵の合唱の楽譜であれば問題なく入力できると思います。

無料の楽譜作成ソフトウェアは他にもいくつかありますので、もしご興味がありましたら使いやすいものを探してみるのも良いかもしれません。

2.既存曲の編曲
自分の好きなポピュラー音楽や、有名な歌謡曲を合唱向けに編曲してみましょう。
私の場合、大学時代は友人から依頼されて編曲し、サークル内のイベントで披露することが多かったです。
実際に編曲してみると、和音進行のルール等、いくつか気付きを得られると思います。
疑問点があれば、極力調べるように心掛けましょう。
5曲ぐらい編曲すれば、合唱特有の書法も何となく身についてくるでしょう。

3.オリジナル曲の制作
まずは何よりも「楽譜を完成させること」を目標にして曲を作りましょう。
初めからクオリティの高いものを作ろうとしても挫折してしまいやすいので、あまり細部にこだわり過ぎない方が良いです。
また、初めての作曲の場合は、作業量が少なくて済むという点で、無伴奏の合唱曲にするのがおすすめです。
それから、作曲の際には音符・歌詞だけでなく、強弱記号・速度記号・発想記号といった各種演奏記号も記載しましょう。
演奏記号の配置は意外と手間のかかる作業ですし、記譜法に関するある程度の知識も求められます。

演奏してもらうことを目標とするかどうかについては、人それぞれで良いと思います。
自分のモチベーションに繋がるのであれば、例えば所属している団体のちょっとした発表会などで披露できれば良いのではないでしょうか。
私自身に関して言えば、自作曲がコンクールの課題曲集に掲載されるまでは、そのような経験はほとんどありませんでした。

なお、合唱曲の場合は詩を選ぶ必要がありますが、初歩の段階では著作権の切れているものを使うことを推奨します。
著作権関係の問題が発生するとややこしく、作曲以外のことにまで考えを巡らせないといけなくなってしまうので、効率的ではありません。
Webサイト「青空文庫」で閲覧できるものであれば、著作権は消滅しているので、そこから探すのがおすすめです。

https://www.aozora.gr.jp/

趣味として作曲する上での最初の段階では、以上のように進めていくのが良いのではないでしょうか。

本気で作曲家を目指そうとする場合は、目標を決めて、相応のステップで自己研鑽していく必要があります。
そのためには、知識のインプットと、作品へのアウトプットをバランスよくこなしていくことが重要です。
私のブログに、朝日作曲賞に応募した際のことを書いた記事がありますので、ご参考にしていただけますと嬉しいです。
https://touchsensitive.blog.fc2.com/blog-entry-80.html


お忙しい中、山口さんはどの質問にも丁寧にお答えくださいました…!

さて、最後に山口さんから「ブログ読者の方へ」ということで、こちらも誠実なメッセージをいただいております。


7/31(金)の東京混声合唱団さんの演奏会で、私の曲が初演される予定です。
また、その際にはゲストとして少しだけお話をさせていただく予定となっています。
ご来場いただけると大変嬉しいのですが、皆様新型コロナウイルス感染症にはくれぐれもお気を付けください。
私自身、手洗い・うがい、こまめなアルコール消毒、マスク着用を心掛けて本番に臨みます。
東京混声合唱団さんも十分対策を実施していただけるということですので、ご来場の皆様もご協力いただけますと幸いです。


山口さんのことをもっと知りたい!」という方や、

中原中也×山口龍彦…どんな曲が生まれたのか気になる!」という方、

ぜひ、7/31の演奏会へいらしてくださいね♪

山口さん、本当にありがとうございました!!


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