連休企画!!
こちらのサブチャンネルに投稿した、キハラさんインタビューのフルver.になります!
記事後半の「キハラさんと東混」のお話は、ブログのみでの公開となっております…!
7月31日のコン・コン・コンサート
指揮者キハラ良尚さんにインタビュー👏
キ/キハラマエストロ
ひ/松岡
佐/佐々木
サ/松崎
ひ 第一弾はキハラさんです!
キ よろしくお願いします。
佐 今回は、第3回のコンコンコンサートをキハラさんの指揮で行うわけですが、聞きどころを伺いたいと思います。
キ たくさんの作品を生み出されている作曲家の作品を網羅しているところが魅力的だと思います。去年と一昨年の課題曲も演奏します。
サ キハラさんから見た、全日本合唱コンクール課題曲「骨」についてはいかがでしょう?
キ 難しいですよね(笑)
音程が難しい。ピアノも…実はこれ僕も弾いてみたんですけども、難しいですよね。
歌のハーモニーと全く別のことをやっているところもあるし、ピアノの片手の伴奏を合唱が支える時もある。その中で、テキストを立てて内容を伝えていかなくてはいけない事は非常に難しいと思います。
それが出来て、全体としてまとまった時に、音楽になるのかなと…形が見えてきた時に、曲として素晴らしさが出てくると思います。
サ (骨の)音楽作りはどの様に?
キ やっぱりハーモニーをしっかり取ること。
複雑なハーモニーがあるんですけれども、時々調性的なものが出てきたりするんですね。
終わりの和音や、終止するときのハーモニーがc-moll(ハ短調)で終わったりしている。
As-dur(変イ長調)のハーモニーが出てくるところは、しっかり美しく決めたいなと思います。
全体的な音楽の流れとして、ハッキリとレガートのところの対比がある。そこはしっかり表現したいなと思いますね。
全員 がんばりますっ!(笑)
佐 NHKのコンクールでは、学校の先生が指揮を振ったりします。中には、生徒さんが指揮振ることも。全日本合唱コンクールだと、団内の指揮者役の人がいたりすると思います。
これから指揮を振る人、指揮者を目指す人に対して、メッセージをお願いしたいのですが…
キ 僕がまだメッセージ送るほど指揮人生を長く送っていないので、恐縮ですが…(笑)
指揮者が思うこと、技術も必要かも知れないけど、まず、こうしたい、こういう音が欲しい、こういう音楽がしたいと思うことが大事だと思います。
そこから自分の音楽はこういうものなんだと、音楽がみえる意思があると良いですよね。
指揮をやりましょうとなった時、テクニックも習いますが、そういうところが重要になってくると、僕は最終的には思います。今でも大切にしています。
それから、楽器は一つ弾けた方が良いと思います。僕の場合はピアノですが、歌でも良いと思います。自分が音楽を表現できるもの、指揮は弾かないですから、表現できる術を持って、演奏する立場を分かって指揮をすると、僕は良いんじゃないんかなと個人的な考えですが…
サ コンクールを受けたり、審査する側になったりすることがあると思います。様々なコンクールについて印象的な事を教えてください。
キ 審査する側だったときは、合唱コンクールの審査員はこんなに沢山のコメントを書くんだ!と驚きました。
聞いている間に書かないと、次の団体が入ってきちゃうから一生懸命書いてました!
一つ一つの演奏を聞いていて、例えば社会人の合唱団の方達は仕事の後の限られた時間の中で練習している。そして、一生懸命歌ってらっしゃることにとても感銘を受けました。
合唱の運動が全国的に広がり、合唱を愛してくれる方が沢山いるのは素晴らしいなと、審査する以外に感じ入ることがありました。
僕がコンクール受ける立場の時、コンクールってことを忘れる事。音楽をしにいきたいなと思います。忘れないと没入出来ないから、音楽したいと思っていくので。
佐 東混がキハラさんと関わるきっかけになったのが、合唱指揮者コンクールで一位取られた事でした。
やはりあの時も、そういう気持ちで受けられましたか?
キ (コンクールを)忘れて音楽することしか考えてなかったです。
佐 そのご縁で、ご一緒にお仕事できる事は嬉しいです。
キ 東混さんと最初お会いする前、山田(和樹)さんから声かけていただいたんです。(山田さんを)一方的に知ってました。素晴らしい指揮者でいらっしゃる山田さんが、東混の音楽監督になったのはニュースで知ってました。
定期演奏会から呼んで頂いて、嬉しかったです。
キ ウィーンの楽友協会合唱団ってのがあるんですよ。カラヤンが指揮してた合唱団で、ウィーンフィルもベルリンフィルもツアーで来たときに使う合唱団があるんです。
素晴らしい合唱団で、その合唱団の来日公演の指揮をしたんですよ僕が。それで、山田さんが(東混)定期に呼ぼうと言ってくださったみたいで。
山田さんと最初にお会いした時、山田さんは忘れてるかもだけど(笑)、そのことを言われて嬉しかったです。見ててくださったんだなと。
演奏は実際には聴いてらっしゃらないと思うけど、どこかで見てくださってて嬉しかったです。
佐 実際の演奏の実績みたいなものが合わさって、こういうご縁ができていくのも…
キ やっぱり嬉しかったです。
サ 楽友会合唱団と東混のカラーの違いはどんなところですか?
キ ウィーンは250年の歴史があり、歴代指揮者にはブラームスもいるんですね。カラヤンが、長年指揮してました。
最近の指揮者には、その合唱団の記録を貰えるのです。どの指揮者が何回振ったなど、だーっと出てるんです。で、カラヤン200回!
録音とか含めているんだと思うんですけど、伝統ある合唱団だなと思いました。
何が違うかというと、いつもオーケストラとやってるんですね。200人の合唱団ですから。オラトリオとかレクイエムをやっていて、オペラはあまりやらないコンサート合唱団です。
東混さんみたいに、初演を殆どやりません。伝統的なものが多く、ブラームス、メンデルスゾーン 「エリヤ」などを演奏します。
東混さんは、200曲以上生み出してきたという歴史があるから全然違うと思います。ただ200年前は、楽友会合唱団も(曲を)生み出してきたと言えるかもしれませんね。
日本語の合唱曲をこれだけできるのは、東混さんしかないと思います。ヨーロッパにいると日本のものは触れる機会がないので、こうやって東混さんとやれるのは嬉しいです。
佐 最後に動画を見ている方々に、一言お願いします。
キ 7月31日、午後7時から、東京芸術劇場のコンサートホールで、東京混声合唱団とピアノは鈴木慎崇さん。私が指揮をさせて頂いて、コンコンコンサートを行います。コロナの影響もありますが、多くの皆さまに観て頂けたら嬉しく思います。
プログラムも合唱界の素晴らしい方々の作品、日本を代表する作曲家の方々の作品を演奏します。ゲストの方々も来てくださるハズです!(笑)
多くの方に聞いていただけたら嬉しいです。楽しみにしていてください!
全員 キハラさん、ありがとうございました!!
詳細HPはこちら↓
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