Requiescant in Pace./松原千振

さて!!!

きっちりグラウンドも整備して、ブログリレー再開でございます!

今日は16人目、サプライズ第6弾ということで、特別ゲストにご登場頂きましょう!

指揮者、松原千振さんです!!!

なんとブログを書いていただけるとは…!

テーマは、テノール松岡さんからの

「お気に入りの関西メシ、行きつけの店」

でしたが、松原さん曰く、なんと「ほぼ外食をしないんだ〜」とのこと!(驚き!)

では普段何を食べてらっしゃるのか…?それは、企業秘密のようです…!(笑)ぜひ、別記事で詳しくお聞きしましょう!

今回はなんと、松原さんの方から「ぜひ書きたいことがある」とご相談がありました。

昨今の状況にリンクするものがありますし、より松原さんの「色」が出るものだと思いましたので、今回はこちらをお送りしようと思います。

東混ファンタスティックブログ限定寄稿!でございます。

松原さんの文章を深く味わってもらえたら、ブログ係も嬉しいです!

それでは、どうぞ!!!


指揮者

松原千振

File16:クシシュトフ・ペンデレツキ 逝く



2020年3月末、ペンデレツキの訃報が知らされた。20世紀後半の巨匠がまた一人、この世を去っていった。

彼は所謂、1930年世代、日本人作曲家では、三善晃、林光、武満徹、三木稔、広瀬量平、富田勲、間宮芳生、湯浅譲二、黛敏郎、等と同世代、欧米ではトルミス、シェイファー、カーゲル、グレツキ、ノアゴー、ヌールハイム、グバイドゥーリナ、等と時代をともにする。

彼らが作曲活動を本格的に始めたのは1950年代中頃から後半、皆20代という若さであった。それはまた第二次大戦後の世代であり、今までの概念は打ち砕かれ、楽譜の様相も異なってゆくころだった。その頃の音楽を評してジョン・ケージは言った“現代の音楽は芸術でもあり、生活でもある”と。

ペンデレツキは1960年に“広島の犠牲者に捧げる哀歌”(原題:8分37秒)を発表する。ぎしぎしとした音の塊、息苦しくなるような、また人の声なのか、と思わせるような、これが音楽と言ってよいのか、ただその訴える力は何を意味するのか!

しかしその2年後、ペンデレツキは3群の合唱のための“Stabat Mater”を著した。グレゴリオ聖歌を思わせる始まり、シラブルをパートに分散させ、なんとも違和感を抱かせる音楽だった。中間部にある”Christe”は48声!終始はDdurでGloriaを叫ぶ。合唱音楽は一つの曲がり角にあったといえるだろう。

ある時彼はポーランドルネッサンスの作品を指揮していた。特にゴムウカ(1535-1591)の詩篇集を大切にしたい、と語り、これをポーランド宗教文化の一つとまで考えていた。

その後も宗教合唱作品を書き続け、生涯で40曲ほどを残した。ただその作風は、次第に古典的に変化し、晩年の”Deprofundis”はかなりルネッサンス的であった。

また児童合唱のためにも宗教曲を書き、”Sanctus—Benedictus”は優美ささえも感じさせる。

“ポーランドは悲しい国”と人は言う。ペンデレツキもおそらく不条理を思ったことであろう。我々には思い呼ばない困難があったと思われる。でも今は彼の作品の数々に真実をみてゆこう。


Requiescant in Pace.




松原さんにとってペンデレツキがどれほど惜しい人だったかを感じます。

ぜひ、今こそ聴きたい、偉大な作曲家ペンデレツキの音楽。

人間が困難に立ち向かう時に生まれる音楽は、時代を越えて共感されることと思います。

時に音楽の共感は、食欲を越えていくのかも…!とも思ったブログ係でした。

音楽も食も免疫に欠かせませんので、どうか、しっかり食べることは忘れないでくださいね…!特に指揮者の皆さま!(笑)


さて、次回は我らがコンサート・ミストレス&ブログ係のアイディア源、松崎ささらさんに登場いただきます!

松原さんが聴きたいテーマは、

お父様はお元気?

とのこと!!実はささらさんのお父様、伝説の東混団員なのですよ!!

ぜひ次回、詳しく聞きましょう!

親子の過ごし方、な〜んてことも聞けるかも?

次回もお楽しみに♪


前回:松岡さんの記事はこちら

次回:松崎さんの記事はこちら

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