短期不定期連載 勇者ダイコン 『ざわざわへの道』 その4〈ニホン語と新しい仲間〉

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アルト
小野寺香織
大概こう言った話に登場する女の子はカワイイものです。 セオリーに抗うほどの度量も無いのでその設定で参りましょう。
「ちょっと、設定ってどういうこと?」 あ(°▽°;)

「ソプーナって面白い名前だね。それに声がキラキラしてる。」
「え、あ、ありがとう…。あの、私、カギの助けになる?」

「鯖味噌が助けになるなんだからなるだろー。で、何から始める?」 「国王ヤマカーズがくれたヒントってのは沢山の人と分け合うっつーのと言葉?だっけ?」
バッソはある意味勇者です。
「何か山分け感が出てきちゃうけどまぁそんなトコ。」
「後、トウコン国はニホン語が公用語だけど、ニホン語はかつてはウラル・アルタイ語族※1だとか、ドラヴィダ語族※2やマライ・ポリネシア語族※3とか言われてたけど、今はニホン語族と言う独立したユニークな言語って考えられてるでしょ。『そんなニホン語の中でもオノマトペの言語化はよりユニークなのだよ!そこに秘宝は隠されているに違いない!」っとか目をキラキラさせて言ってたよ。」
「う、『浦和、ある鯛』とかってなんだよ?」
バッソさん、脚注入れときましたー。

「オノマトペねー。あの犬が『びよ』だか『ひよ』だか鳴いてる話とか面白いわよね。」
「犬は『わん』だろ。」
「だからー、平安時代?の『大鏡』っていう歴史モノに犬の声がそんな風に書かれているのよ。」
「え?昔の犬は『わん』て鳴かなかったのか?犬種が違うのか?」
「ん〜、どうだろ?『くーんくーん』みたいなのがそう聞こえたのかもしれないし。オノマトペって少しスラング的な性格があるから、当時の知識人の間では『ひよ』とか『びよ』が犬の鳴き声っていう共通認識があったのかもね。」

「オノマトペ、ステキな響きだよね〜♪なんかこうキラキラして、ドキドキして、歌いたくなる♪」

「アルテ、あの人誰?」
「一見さんだわ。なんか…。」
「バッソとハリー合わしたみたい。」
「で、カラッと揚げたような…。」

「あぁ♪自己紹介が遅れまして、僕はテナ。吟遊詩人やってます♪
はいはい、仲間仲間。
「やだなぁ♪なんか雑になってない?」
大丈夫大丈夫。 これでバランスの取れましたよ、テナさん。

to be continued

脚注 ※1 ウラル・アルタイ語族 かつて考えられていた言語の分類の一つ。 現在はウラル語族(シベリア、北ヨーロッパ、東ヨーロッパで使われる。東混メンバーお馴染みのフィンランド語やエストニア語などはここに含まれる)とアルタイ語族(アジア中北部で使われる。モンゴル語など。ちなみに白鵬の本名ダヴァジャルガルは月曜日の幸福という意味)に分けられ、今でも一部日本語はそこに含まれるという考えがある。
※2ドラヴィダ語族 南インド、スリランカに分布。タミル語など。 農耕で使われる言葉の中に日本語との共通性が多く見られる。
※3マライ・ポリネシア語族 それ!ここ、マダガスカル〜からインドネシアやミクロネシア、ポリネシアなどに広く分布。マレー語など。

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