テノール
平野太一朗
皆さんこんにちは!
テノールパートマスターの平野です。
コンミス松崎さんからバトンをいただいて、パーマスの自己紹介代わりにひと記事書かせていただきます。
2022年も半分近く過ぎました。
東混は3月ごろからなんだか忙しくなり、月に数回各地で公演をやらせてもらっています。
体調を整えるのに苦労しますが、本当にありがたいなと思う日々です。
思えば僕は’19年の秋に入団しました。
それまではレジデントメンバーとして時々公演に参加していましたが、
正団員になって、東混の忙しさに「どれだけきついスケジュールで歌うのこの人たち!?」と震えたのを覚えています。
それが2020年の春からコロナ禍になり。
突然本番がなくなり。
自宅待機の日々が続き。
合唱を生業とする僕たちには辛い日々が続きました。
その状況は少しづつ変わって、今では「withコロナ」で本番を重ねていますが、
あの時そういえば何してたっけ?とたまに思い返します。
ようやく日常が戻ってきつつある今だからこそ、
’20年3〜12月に東混がちょっとずつやっていたことを、覚えている限りでリストアップしてみました。
【3月】
☆初の演奏会中止、初のLIVE配信開催
KDDIさん協力のもと、YoutubeLIVEでの無料配信コンサートを開催。演奏会ができない現状に、卒業式ができない学生さんたちに、さまざまな思いを込めて開催しました。
最大で同接約2000人を記録し、多くの方にご視聴いただきました。
・池田・富田林の特別公演が延期。(初のコロナ禍による公演延期)
・日本フィルとの合同演奏会が中止。
【4月】
☆”リモート合唱”動画を公開
新日本フィルさんのリモート合奏動画にヒントをもらって、リモート合唱を行いました。
まず常任指揮者キハラさんのピアノに各パート1名ずつが歌を重ね撮りして、参考映像を作成。それをもとに各家庭で撮影し、テノールの松岡君が一つの動画に仕上げました。
「Believe」「明日という日が」の2曲を公開しています。
【5月 】
☆リモート同時演奏「Longing from afar」
藤倉大さん作曲。「リモートで指揮者が必要となる曲を作りたい」という、山田音楽監督と藤倉さんの対談から生まれました。
リモート会議でセッションを行い、指揮者が演奏家たちにリアルタイムで指示を出すことで、初めて成立する楽曲となっています。
さまざまなゲストを呼んで計4つのバージョンを動画化。Youtube Liveでの生配信初演も行いました。
・山形県合唱連盟創立70周年事業『合唱の祭典』が延期。
・東京都交響楽団の定演が中止。武蔵野音大や東京少年少女合唱隊と三善晃「反戦三部作」を演奏予定だった。
【6月】
☆新日本フィルと「Believe」コラボ
iOSアプリ「au 音のVR」で、新日本フィルハーモニー交響楽団とのコラボ動画「Believe」を公開。作曲家の首藤健太郎さんがオケアレンジを行い、合唱とオーケストラでリモート合奏を行いました。
お互いのYoutubeチャンネル上でもそれぞれ動画を公開しています。
・文京シビック『アンセムコンサート』中止。五輪開催に合わせて発売予定だったアンセムCDも発売延期。
・晴れオケさんとの共演”指揮者なし第九”公演が延期。
【7月】
☆「歌えるマスク」の開発・4ヶ月ぶりの公演
5月に行う予定だったコン・コン・コンサートを延期開催。指揮は常任のキハラさん。
’20年度全日本・NHK合唱コンクールが中止となったため、歴代の課題曲などを中心に演奏しました。
この演奏会で、東混が演奏会用に開発した「歌えるマスク」を初めて使用。
YoutubeやiOSアプリ『au 音のVR』での演奏会の同時生配信も話題となりました。
☆「ハミングのための合唱曲」を公開・「Call us」サイトをオープン
コロナ禍での合唱のあり方のひとつとして提唱した「ハミングでの歌唱」。3名の作曲家に作曲を依頼し、以下の新作を提供いただきました。
▼上田真樹さん「Humming Hug」
▼信長貴富さん「ハミングのためのエチュード」
▼池辺晋一郎さん「ハミングの消息ー混声合唱のために」
東混のポータルサイトとして作った「Call us」のHP上で、全曲視聴と楽譜のダウンロード(1曲50円)が可能です。https://toukon1956.com/callus/projects/humming/
【9月】
☆第一回『東混オールスターズ』
桂冠指揮者の田中信昭や音楽監督の山田和樹をはじめ、今の東混を担う8名の指揮者が集結した新シリーズ。東混のレパートリーからさまざまな種類の音楽を楽しめる、大ボリュームすぎる演奏会です。
多くのマエストロにとって、コロナ禍以来初の有観客演奏となったのだとか。
アンコールは田中先生の指揮による「赤とんぼ」。指揮者7名も一緒に歌いました。
【10月】
☆「CURTAIN CALL」LIVE配信がスタート
東京混声合唱団 第253回定期演奏会。指揮は三ツ橋敬子さん。
オンライン配信サービス「CURTAIN CALL」さんを使って、有料LIVE配信を初めて行いました。この回以来、自主公演企画の配信を毎回行なっています。
【11月】
☆アンセムCD発売
延期となっていた『山田和樹アンセム・プロジェクト 世界の国歌』が発売。世界の国歌や国旗歌200曲と、世界中の愛唱歌を集めたメドレー7曲を2年かけて録音、全7枚のCDに集約しました。
編曲は信長貴富さんをはじめ、6名の作曲家の皆さん。メドレーは信長さんの作曲によるものです。
個別販売のほか、全7枚+メイキングが地球儀型のケースに入った「うたう地球儀」も限定発売されています。
☆白河コミネスホール(福島県)で特別演奏会を開催
マスクありの演奏をするようになって初めて、中規模(24名)での地方公演が実現。地域の合唱団の皆様との合同演奏も行いました。
【12月】
☆いずみホール定期No.25
指揮は髙谷さん。神戸市混声合唱団さんと、1年半ぶりの共演が実現しました。
人数を制限しての開催ではありましたが、2つのプロ団体が声を合わせて、「土の歌」の響きに想いを重ねました。
このほかにも、
長野でのカルテットや名取でのゾリステンなどの少人数公演。
飛騨古川で、地元の学生さんと距離をとりながら一緒に歌った公演。
愛知室内オーケストラとの『第九』共演に始まった、各地のオーケストラとの共演。
そして、
マスク・ソーシャルディスタンスという制約がありながらも穴を開けずに行うことができた、
「八月のまつり」や定期演奏会などの自主公演。
数が平時の半分以下であっても、ひとつひとつ暖かく東混を迎えていただけた、全国での学校公演。
この年度に各地で行った公演の数々は、
コロナ禍という特別な状態もあり、自分にとって特別なものとなっています。
延期になった公演も沢山ありましたが、
のちに開催できたものもいくつかあります。
ことし3月には富田林&池田の演奏会を開催。
4月には、山形の『合唱の祭典』で久石譲さんの新曲が2年越しに初演されました。
その一方で、
日フィルさんとの公演や都響さんとの「反戦三部作」などは、今でも演奏機会を失ったままです。
そしてそして。
東混ブログ係は’20年のコロナ禍で団員のブログリレーを行い、
サブチャンネル「東混の舞台裏」もオープンさせました!
動画の編集にチャレンジしたり、団員からのインタビューを動画にしたりしています。
2022現在もコロナ禍はまだ続いていますが、
全く先行きが見えなかった’20年には、自分にとっても東混にとっても初めてのことや悩みがたくさんありました。
振り返ってみると色々な挑戦や活動を行えて、実になったものもたくさんあったと思います。
今後また色々なことが起きるという覚悟で、これからもできることは広げていきたいなー、
そんなことを個人的に思う今日この頃でした。
テノール 平野太一朗
東混がコロナ禍でも歩みを止めずに活動できたのは、皆さまの応援あってこそでした。
こうして振り返ってみて、改めて思います。
ブログ係より、皆さまへ感謝の念をお伝えしたいです。
さて、次回は低声部パートマスターへバトンを繋ぎます!
お楽しみに♪
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